Mackie 802-VLZ3 Mixer User Manual


 
Owner’s Manual
1
Owner’s Manual
何故このような仕組みになっているのでしょう?エン
ジニアがチェックするものをメーターに表示させるため
です!エンジニアがモニターするのは
CONTROL ROOM
[10] 出力またはヘッドフォン [11] 出力です。その音量は
CONTROL ROOM / SUBMIX
[32] ノブまたは
PHONES
[31]
ノブで調整が可能ですが、メーターに表示されるのはこれ
らのノブ以前の
SOURCE
ミックスのレベルです。モニター
の音量に関わらず、常に「実際のレベル」を表示します。
802-VLZ3 の幅広いダイナミックレンジのおかげで、メー
ターのピーク表示が –20 dB から +10 dB の間にあれば、素
晴らしいミックスを完成させることが可能です。多くのア
ンプは +10 dB でクリップを生じます。いくつかのレコー
ダーもそのレベルを許容しません。従って現実的にはピー
クを「
0
」から「
6
」の間に保つとよいでしょう。
オーディオメーターは、単にレベルが範囲内であること
を大まかに確認するツールです。ですから、小さなレベル
の時にはずーっと注目している必要はありません!
Auxについて
まず、
SEND
はアウトプットです。
RETURN
はインプッ
トです。チャンネルの
AUX
ノブ [28] を持ち上げるとシグ
ナルが分岐します。各チャンネルから分岐した Aux シグ
ナルの総和は、
AUX MASTER
[37] ノブを経由し、
AUX
SEND
[15] アウトプットに送られます。
このアウトプットからリバーブなどの外部デバイスに
信号を供給します。そして外部デバイスからの信号は、
STEREO RETURN
[8] 端子からミキサーに戻します。戻っ
た信号は
STEREO RETURN
[38] レベルコントロールを経
由し、最後に
MAIN MIX
と合流します。
つまり、チャンネルの「ドライな」(オリジナルの)サ
ウンドは、チャンネルから
MAIN MIX
に送られ、エフェ
クト処理を施された「ウエット」なサウンドは
STEREO
RETURN
[8]から
MAIN MIX
に送られます。ドライとウエッ
トがミックスされることによって素晴らしいサウンドを生
み出します。この知識とともにさらなる Aux の世界を眺め
てみましょう!
36. PRE / POST スイッチ(AUX
Aux センドは、ミックスにエフェクトを加えるためだけ
のものではありません。もう 1 つ、ミュージシャンが自分
の演奏を快適にモニターすることができるようにキュー
ミックスをステージモニターに送る、という重要な用途が
あります。802-VLZ3 Aux センドは両方の用途に使用す
ることが可能です。このスイッチによって使い分けます。
スイッチを押し込まれてない状態にすると、Aux セン
ドはチャンネル信号を
LEVEL
の前(すなわちプリフェー
ダー)、そして
MUTE/ALT 3–4
の前で分岐します。従って、
メインミックスのためにこれらのコントロールを操作した
場合にも、Aux センドに供給されるチャンネル信号に影響
はありません。チャンネルのレベルコントロールの設定に
左右されないので、ステージのモニターミックスに適して
います(
EQ
設定はすべての Aux センドに影響を及ぼしま
す)。例えるなら、バンドメンバーをハッピーにする PA
そしてオーディエンスをハッピーにする PA2 つの PA
個別のレベルで同時にセットアップする感じです。
スイッチを押し込むと、Aux センドは一般的エフェクト
センド(ポスト
LEVEL
、ポスト
MUTE/ALT 3–4
)となりま
す。エフェクトセンドには不可欠な設定です。ウェットの
信号レベルは常にドライの信号レベルに追随し、双方の比
率が保たれます。例えば、チャンネルのレベルを下げたの
にエフェクト音がまったく下がらないと困ります。エフェ
クト音は、チャンネルレベルの動きに追従することが望ま
れます。「ポスト
MUTE/ALT 3–4
」は、チャンネルをミュー
トすると外部エフェクトへ送られる Aux センドもミュート
される、ということを意味します。
37. AUX MASTER SEND ノブ
このノブは、
AUX SEND
[15] アウトプットに信号が届く
直前で、Aux センドの全体的レベルをコントロールします。
ノブを左に振り切るとオフ、中央でユニティーゲイン、右
に振り切ると 10 dB のゲインとなっています。追加ゲイン
はそれほど必要ないと思われますが、役立つこともあるで
しょう。
例えば、ボーカリストがあなたを見ながらステージモニ
ターを指してから親指を立てたとき、このノブを右に回し
てください(親指が下を向いていたら左に回しますが、そ
ういうことは滅多にありません!)
38. STEREO RETURN ノブ
このノブは
STEREO RETURN
[8] インプットが受信する
シグナル(エフェクトプロセッサーから出力されたウェッ
トシグナル、あるいはシンセサイザーのステレオ出力など)
のレベルを調整します。幅広いレンジでシグナルレベルを
扱えるように設計されています(オフからユニティーゲイ
ン、20 dB のゲインまで)。低いレベルのエフェクトを補正
することも可能です。
通常、このノブはセンターに設定し、エフェクト側の出
力もそれらのユニティーゲイン(デバイスのマニュアルを
ご参照ください)に調整します。音量が大きすぎたり小さ
すぎたりする場合は、ミキサーのインプット側でなく、エ
フェクト以前で調整してください。その方法により、この
ノブはセンターに設定できるでしょう。
このノブを通過したシグナルは直接
MAIN MIX
に進みま
す。
STEREO RETURN
もインプットですが、
MUTE/ALT
3–4
スイッチを備えていません。従って、エフェクトのサ
ウンドを
ALT 3–4
ミックスに送る場合は、エフェクトの出
力をステレオチャンネルのどれかに接続し、そのチャンネ
ルの
MUTE/ALT 3–4
スイッチをアクティブにする必要があ
ります。
39. POWER LED
ミキサーが適切なコンセントに接続され、
POWER
スイッ
チの上を押し込むと、
POWER
LED が点灯し、内部の回路
がオンとなったこと、操作準備が整ったことを知らせます。
POWER
スイッチの下を押し込むとミキサーがオフとな
り、この LED も消灯します。
おめでとうございます!これであなたは 802-VLZ3 の全
機能を制覇しました!ちょっと冷たいものでもいかが?マ
ニュアルにはまだ技術的な説明が残っていますが、あなた
が一服している間に逃げたりはしません!