HP (Hewlett-Packard) 11.23 Frozen Dessert Maker User Manual


 
HTTPS エージェントのリソース要件とパフォーマンス
HTTPS エージェントと DCE エージェントの比較
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HTTPS エージェントと DCE エージェントの比較
ディスク容量
HTTPS エージェントには、DCE エージェントが使用するディスク容量の約 2 倍のディスク容量が必要で
す。ただし、同じシステムに他の OpenView 製品をインストールした場合には、既存の共有コンポーネント
が使用されます。
メインメモリーの使用率
HTTPS エージェントの場合は、エージェントを起動する時に DCE エージェントの場合より 2 3 倍大きい
メインメモリーが必要です。しかし、実行中に必要となるメインメモリーの容量については、DCE エージェ
ントと HTTPS エージェントでほとんど違いはありません。
既知の問題
ovconfd プロセスが増大し、ついにはプロセス当たりのメインメモリーの使用量が HP-UX オペレーティン
グシステムのデフォルト値 (64 MB) を超えてしまうことがあります。この問題が発生するかどうかは、イン
ストールする設定データの量と、設定情報の転送頻度によって決まります。
大量の設定データを頻繁に配布する場合 ( たとえば、毎日 5 MB を配布するなど ) には、HP-UX システムの
カーネルパラメータ maxdsiz 128 MB 以上に設定する必要があります。
オープンファイルのハンドル数、セマフォの数、共有メモリー
DCE エージェントと HTTPS エージェントの間に大きな違いはありません。
プロセスの数
HTTPS エージェントを構成するプロセスの数は、DCE エージェントよりも 1 つ多くなっています。違い
は、次のとおりです。
•DCE エージェントの場合 : rpcd (DCE デーモン )opcctla
HTTPS エージェントの場合 : ovbbccb (rpcd に相当 )ovconfdovcd (opcctla に相当 )
CPU の使用率と全体のパフォーマンス
opcmonaopcleopcmsgi といったインターセプタプロセスのスループットについては、DCE エージェン
トと HTTPS エージェントの間で大きな違いはありません。
HTTPS エージェントのメッセージ転送は、SSL 暗号化のデフォルト使用などが原因で、DCE エージェント
の場合より時間がかかります。ただし、ピーク時の処理要求を減らす手段として、たとえば、短時間のうち
に大量のメッセージを送信する場合はブロックモード転送を使う、といったような最適化が実装されていま
す。
HTTPS エージェントへ設定情報を配布する場合は、DCE エージェントの場合に比べて時間がかかります。
特に、インストルメンテーション ( 従来は、アクション / コマンド / モニターと呼ばれていました ) の転送に
は数分かかることもあり、その差は歴然としています。この問題は、次回のリリースで改善が予定されてい
ます。
HTTPS エージェントバイナリのインストールには、DCE エージェントの場合よりも時間がかかります。こ
れは、OpenView の新しい共有コンポーネントをインストールする必要があるためです。ただし、共有コン
ポーネントを最初の製品で 一度インストールしておけば、別の OpenView 製品を追加したときに、その共有
コンポーネントを使用できるといったメリットがあります。